欠陥住宅を防ぐチェック法


1、土地の履歴を調査したか

2、地盤調査は実施したか

3、基礎はどのようなつくりか

4、壁はバランスよく配置されているか

5、構造計算はどうなっているか

6、軸組の金物のつなぎはきちんと接合されているか

7、完成済みの建物なら軸組を目で確認したか

8、バルコニーやサッシまわりの防水処理はどうなっているか

9、建具のたてつけ、排水具合はどうか

10、建物の検査済証はあるか



1、土地の履歴を調査したか



土地の履歴を簡単に調べるためには、建築予定地の周辺の住人に効くことです。正確な資料に基づいて調査するには、管轄している法務局に出向き公図で地目をみるのがひとつの方法です。

水田、畑、沼などかってどんな土地だったのか、土地の履歴がわかります。また、市町村役場や図書館に備えられている土地条件図や地質図を調べると、地盤のよし悪しが、かなり明確にわかります。


2、地盤調査は実施したか



この調査が一番大切です。木造2階建て程度の建物を建築する場合は、それほど建物は重くありませんが、多少でも地盤に不安をお持ちであれば、ぜひ地盤調査を実施しましょう。「スウエーデン式サウンディング試験」という簡易方式の調査が一般的です。しかし、軟弱地盤の場合は、ボーリング試験と載荷試験をセットで実施すると完璧です。

3、基礎はどのようなつくりか



基礎には大きく分けて、布基礎とベタ基礎があります。布基礎は、建物の外周部や耐力壁などの部分に、逆T字の形をした鉄筋コンクリートを置いて一体構造とした基礎です。ベタ基礎は、建物の床下全面に鉄筋コンクリートの一体構造の板としてつくる基礎のことです。

いずれも、基礎に使用する鉄筋の太さや間隔などには細かい基準があるので、現場で説明を受けるといいです。その説明で現場監督の能力を確かめることもできます。


4、壁はバランスよく配置されているか



住宅の耐震性を確保するためには、構造・工法に関わらず、耐力壁が建物の横方向(Y方向)と縦方向(X方向)に、バランスよく配置されていることが大変重要です。

間口が狭く奥行きが深い住宅など、敷地の形状によってX方向とY方向の壁量バランスが悪い場合は十分に注意する必要があります。

在来の軸組木造の建物の場合、「筋違い」といわれる斜め方向の木材を入れた壁が「耐力壁」となります。筋違いが入った壁が、どこに、どの程度の長さで配置されているかをチェック・確認してください。

外部からの力(地震など)は建物の四隅に集中します。この部分の補強も重要です。軸組工法では、四隅に火打ち土台・火打ち梁・通し柱を設け、また建物の四隅から壁の長さ4分の1までの部分には耐力壁を入れなければなりません。こうした配慮が十分でないと、地震の時にねじれが起こり、ひび割れや、さらには倒壊の可能性もあります。


5、構造計算はどうなっているか



法律に基づく耐震性のチェックなどを構造計算といいます。一戸建てでも基本的に構造計算が義務付けられていますが、中には建築確認の時は小屋裏収納付き2階建ての図面で申請しておいて、実際は3階建てにしてしまう場合があります。また、建築確認のときは車庫だったのに壁をとり払い居室にすることもあります。

いずれにしても、構造計算がどうなっているか確認してください。
将来、リフォームするにしても、構造計算が必要になります。


6、軸組の金物のつなぎはきちんと接合されているか



在来軸組工法では、材木同士がきちんと接合されているかどうかが建物の強度を決めます。そのため、軸組工事の途中で、柱・梁・筋違いなどの木材の継ぎ目に異常な隙間がないかチェック・確認してください。また、金物を使用しないで釘だけで固定しているようですと、大地震の時に、はずれる危険・可能性があります。


7、完成済みの建物なら軸組を目で確認したか



建物の工事中に軸組を見ることができなかった時や、建て売り住宅を購入する時には、床下や小屋裏を覗くと一部は目で確認できます。

床下はキッチンの床下収納をはずすか点検口から入って、小屋裏は押し入れの天井をはずし、懐中電灯で照らして目でみてください。木材の接合状態や金物の使い方、断熱材の施工状態はどうなっているか、確認してください。

もし、見える範囲でいい加減な工事、処理をしているようですと、他の部分の施工についても心配です。


8、バルコニーやサッシまわりの防水処理はどうなっているか



雨漏りするのは屋根ばかりとは限りません。例えば、バルコニーです。居室からバルコニーにでるところは、15cmくらい段差をつけておくのが一般的です。この程度の段差がないと、大雨が降って排水口からあふれた場合や、排水口が落ち葉やドロで詰まった場合、サッシの下端から室内に雨水が侵入してくるからです。

また、窓まわりのサッシから雨水が侵入してくることもあります。そのため、サッシまわりには防水テープを貼り、外壁の仕上げ材が変わるところには水切りと呼ばれる金物を使用します。

これらの点について、チェック・確認しましょう。


9、建具のたてつけ、排水具合はどうか



襖・障子・ドアなどの建具は、実際に開け閉めしてみないと不具合はわかりません。このチェックは新築時よりも半年、一年後のチェックが大切です。最近は過度な暖房によって扉が反ることもあります。

また、水回りでは、水をためてから栓をはずして水を流し、スムーズな排水ができるかどうかを確認してください。特に駐車場や浴室の排水勾配には注意してチェックしましょう。


10、建物の検査済証はあるか



建物の竣工時には役所の検査を受け、問題がなければ検査済証が発行されます。一戸建てでは意外とこの検査を受けない場合が多いのですが、将来、売却する場合やリフォームする時に、役所の許可手続きにこの検査済証が必要となります。違反のない建築であるという証になりますので必ず受け取るようにしてください。

施工会社は施主に建物を引き渡しをする時に、様々な書類や保証書をファイルとして渡してくれます。その中に、工事に関わった業者の一覧表が入っているはずです。特に、設備関係の工事業者は、メンテナンスにおいて大変重要になりますのでしっかりと保管しておいてください。

現場監督は会社を辞めることもありますが、設備工事業者はそう簡単に廃業しません。設備工事施工業者の方と親しくなって、仲良くしておくことが大切です。





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